日本インダストリアルデザイン界のパイオニアである剣持勇氏が手掛けた「スツールNo.202」。東京・銀座松屋で1950年に開催された「アパート生活展」に出品した後、1958年に量産化。発売から65年経った現在も変わらず製造されており、これまでに125万脚以上販売しているロングセラー商品です。片手で楽に持ち上げることができる軽量モデルで、持ち運びも簡単。2013年にはグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しました。
重ねて置けるから
場所をとらない便利なスタッキングスツール
背もたれのない椅子であるスツールは、
場所や用途を選ばない便利なアイテム。
特に重ねて置けるスタッキングスツールは
重ねた際の佇まいも美しく、
複数台あってもコンパクト。
暮らしにぜひ取り入れていただきたいアイテムです。
スツールとは
持ち運べる椅子として
コンパクトで軽量なスツールは、欲しいときに欲しいところへ持っていけるのもポイント。洗面所において髪の毛を乾かすときに腰かけたり、来客時には予備の椅子として使用できます。
サイドテーブルとして
スツールの高さは主に40cm前後なので、サイドテーブルやナイトテーブルと同じくらいの高さ。そのため、ソファのそばでテーブル代わりにして飲み物やリモコンを置いたり、ベッドサイドでは、読みかけの本やランプを置くのにもちょうどよいサイズです。
子ども部屋や寝室に
子ども部屋や寝室はリビングなどに比べてコンパクトなつくりが多いので、軽くて小ぶりなスツールが役立ちます。ナイトテーブル代わりにベッドサイドに置いても良し、季節の変わり目など、予備のブランケット置き場にすれば気温に応じて寝具を調整したいときに助かります。また学習机のサイドに置いて、お子様のお勉強を見る際の補助椅子にしても便利です。
※上記のスツールはスタッキング非対応のスツールです。
玄関のアクセントに
さまざまなデザインがあるスツール。お家の顔ともいわれる玄関スペースに置くのもおすすめです。ぱっと目をひくと同時に、荷物の一時置きになったり、ブーツや革靴などを履く際の補助椅子になったり、使い勝手も良いです。シンプルなスツールなら、植物やオブジェをディスプレイする台として活用することもできます。
重ねておける
スタッキングスツールおすすめ3選
01.
親から子へ、
使い継ぎたい名作スツール
202
お手入れが容易なPVCからスエードのような光沢のある生地、デザイナーコラボや秋田新幹線「こまち」のシートと同じ生地など張地バリエーションも豊富。座面はクッション仕様なので「座る」ことに長けたスツール。常時使用のチェアとしてもおすすめできるモデルです。背もたれがないことでダイニングテーブルの下にしまっておけるので、お部屋をすっきり見せることができます。また長く使う中で座面が擦り切れたり使いにくくなったとしても、生地の張替えや座面のベニヤ板を交換することで世代を越えて使い続けることができます。
【2023新作】Kvadrat(クヴァドラ)社「Remix3」生地モデル登場
張地にデンマークのテキスタイルメーカー「kvadrat(クヴァドラ)」社の張地「Remix 3(リミックス)」を使用した新作カラー。遠目には単色に見えますが、近くで見ると微妙なディテールと色のコントラストがわかるのが特徴です。木部は張地に合わせた白木塗装とマットブラックの2色展開です。
※kvadrat(クヴァドラ)・・・1968年にデンマークで創業した「kvadrat(クヴァドラ)」社は、圧倒的な感性と技術力で色鮮やかな生地を生み出し、有名デザイナーや建築家とのコラボレーションは、まさに芸術作品そのもので、インテリアのトレンドとして世界中から注目を集めています。
02.
経年変化を愉しめる
天然ラタン張り
202R
NO.202の生誕60周年記念に数量限定で発売されたモデルを復刻した「202R」(正確には202R3)。座面にはさらりとした独特の質感と通気性、吸湿性に優れたセガと呼ばれるラタン(籐)を使用しています。セガはまるで象牙のようだという人もいるくらい、艶がある独特の材。「202R」はセガの中でも最高級のゴールドセガを使用し、経年変化を経て味わい深く飴色になっていく様子をお愉しみいいただけるようになりました。
木部のカラーバリエーションは白木とブラックの2色。白木塗装は木部そのものの色を活かしたナチュラルな色味なので、北欧家具との相性も良く、またラタンの素材感が近年注目の「ジャパンディ」スタイルにもぴったり。空間を引き締めるブラック色は、お部屋のポイントになる1脚です。
※「202」と「202R」同士をスタッキングすることはできません。(スタッキングの互換性はありません。)
03.
現代の暮らしに
フィットするように
リデザインされた スツール
209EB
玄関先に、お子様部屋に、ダイニングの傍らに、思わずおきたくなるニュアンスカラーのスツール「209EB」は、秋田木工の木の魅力を引き出す技術を活かし、現代の暮らしにフィットするようにリモデルした「EDITION BLUE」仕様。「EDITION BLUE」はお気に入りの1点を見つけ、それに合わせて少しずつ家具を買い足していくことで「成長していくインテリア」をコンセプトに生まれた佐藤オオキ氏と大塚家具のコラボシリーズです。
人気の北欧スタイルやナチュラルテイストのコーディネートに合わせやすいくすんだニュアンスカラー。かわいらしさの中に落ち着きのある色味なので、インテリアに馴染みます。また、複数のカラーを重ねておくだけでも絵になるので、インテリアのアクセントとして優秀です。
天面がフラットなので、椅子としての使い方だけでなくサイドテーブルとしてもご使用いただけます。
デザイナー
03 佐藤オオキ(デザインオフィスnendo代表) デザイナー兼建築家。2002年にデザインオフィス「nendo」を設立。東京とミラノに拠点を持ち、建築、インテリア、プロダクト、グラフィックと幅広くデザインを手掛けています。
秋田木工
日本で唯一の曲木専門工房
秋田県湯沢市。雄物川の傍ら、椅子づくりに適したこの地に「秋田木工」はあります。
まっすぐに立っていた木からつくられたとは思えない美しい曲線。熟練の職人が生み出す不朽のスタイル。
1910年の創業以来、日本で唯一「曲木」と呼ばれる技術を専門として100年以上の歴史を築いてきた、家具の工房です。
秋田木工の高い技術力は、名だたるデザイナーに愛され、柳宗理や剣持勇など日本の巨匠たちによる、名作とも呼べる数々の作品を、共につくり上げてきました。
伝統を大切にしながら、現代の生活にあったデザインへ挑戦し続ける。曲木の技術を継承し、進化を続ける職人の熱い想いが秋田木工の強みです。
アイコンである美しい曲線は曲木の技術の成しえる技。曲木とは、圧力を受けて変型すると元に戻らない木の特性を利用した技術で、「トーネットチェア」で有名なドイツ人のミシャエル・トーネットが生み出した技術です。100℃近くなる蒸気で長時間蒸し、水分を含ませた木材を鉄型に合わせてじっくりと曲げていきますが、乾燥して硬くなる前に仕上げなければならないため、作業にかけられる時間はわずか5分。この短時間にバランスを見ながら、製品によってはふたりがかりで同時に作業を行います。力づくで曲げようとしても決してうまくいきません。職人達は、木と対話するように心を通わせて進めていきます。
曲線である人間の身体になじむ椅子。ほとんどのものが機械生産となりつつある現代にあえて手間のかかる手作業にこだわる。職人の手でなければ生まれないあたたかみは製品に宿り、世代を超えて愛され続けています。